あきらかに、音を出しやすくなった

音大でホルンを専攻している C さんからご質問を頂きました。そのやり取りは9月7日の記事「ハイトーンで困っている...どうしたらいいですか?」で紹介しましたが、きょうはその続きです。

 

【質問】

 

私は高音域の練習をよくするのですが(とても苦手なので)、最近High Dくらいから、吹いていると喉が痛く、かゆくなってきます。

 

音に対して喉が開き過ぎているのかなと思うのですが、いまいち何をどうしたらいいのか分かりません。以前に教えて頂いたアレクサンダー・テクニークの『頭』の意識は毎日かかさずやっていますが、忘れてしまったのか、中々上手くいきません。

 

もうひとつ。普段鏡の前で練習しているのですが、ハイトーンを吹くときに鏡を見ながら吹けないんです…。どうしても目線がずれて、吹いている間はどこを見てるのか自覚がまるでありません。そして、鏡を見て吹こうとすると、一定の音より上がが出なくなります。これはずっと昔から治したいクセなんですが、誰に話しても理解して貰えず、困っています。

 

【回答】

 
ハイトーンのときに、マウスパイプと顔(アンブシュア)の接する「角度」を変えますよね。おそらく、C さんは下を向くというか、顎を引くようにしてハイトーンのためのマウスパイプと顔の角度を作っていると思います。

 

これ自体は正常ですし、間違っていません。ハイトーンを出すのに必要なことです。

 

ちなみに、逆の人もいます。シュテファン・ドール(ベルリンフィル首席ホルン奏者)とか。

 

でもバボラク(世界的ソリスト)は、C さんと同じです。

 

だから、人それぞれです。さて、その「下の向き方」「顎の引き方」において力を使い過ぎかと思われます。ひょっとして、首の後ろが痛くなりませんか?

 

おそらく、首の筋肉を使い過ぎになっていると思います。首を後ろに引くような感じと言うか。ストレートネックみたいな感じと言うか。

 

「上を向けない」のは、顔を下に向ける必要があるからです。でも、顔をは下を向いたままでも、目を鏡の方に向けることはできるのでは?

 

鏡を見たいのなら、目で上を覗くような感じで見たら、ハイトーンを吹きながらも見ることはできると思います。

 

ちょっと脱線しましたが、喉がかゆいのも、おそらく「顔を下に向ける」という「必要」なことをやるときに、首の筋肉を「使いすぎる」からだと考えられます。

 

ここで、「頭」の意識が使えます。

 

頭は、C さんのかけている「眼鏡」より上、目より上、耳より上にありますね。そして、耳たぶの裏の少し置くあたりに、乗っています。

 

ここから頭を傾けてみましょう。するとたぶん、頭を「下に引っ張る」ような力をそんなに使わなくてももっとラクに自然に「下を向く」ことができると思います。

 

そうすれば、C さんがハイトーンを出すために必要な「角度」をいまよりもっと無理なく作れるかもしれません。

 

もう一点。

 

ハイトーンは必ずプレスが必要です。このとき、首を後ろに引くと、プレスが削がれてしまいます。なので、顔をもっとしたに向けてマウスピースに押しつけたくなるのです。

 


そこで、頭(顔)は下を向くだけ。そこに、楽器を(マウスピース)を腕と手を使って「持ってくる」。そして、腕の力をけっこう使って、けっこうプレスして大丈夫です。

 

ぜひ、試してみてください。

 

【Cさんからのその後の便り】

 
おはようございます。先日教えて頂いた方法を取り入れながら毎日練習しています。楽器を持つとき、首の力を必要以上に使ってしまう、すなわち後ろに引いてしまうクセは、実践してみて自分で確認することができました。

 

観察していて、呼吸する際も顔を上に向けるという首の動作があったので、これも必要ない動きかな、と思い「息は首ではなく口から入ってくるもの、肺に入るもの」と意識してみたところ、あまり吸えてる感はないものの、音は出しやすく息が口の中に溜まるクセも激減しました。

 

ハイトーンですが、やはりまだ音を出すのに必死になりすぎなのか、色々考えながら意識しながらの練習が難しいですが、前より音が出しやすくなっているのは明らかなので、今後も研究してみます。

 

本来働くべき場所が働いていないと、力みはとれない、と、アレクサンダーの方々には当たり前のことかも知れませんが、なるほど!!と思いました。

 

ちなみにいつも見る鏡は等身大のサイズなので、小さい鏡で下に置いて練習してみます(^^)

 

読者の質問大歓迎。
メールにて受付中 basil@bodychance.jp

 

登録は上の画像をクリック
登録は上の画像をクリック

ジュリアード音楽院やギルドホール音楽院、バークリー音楽院から英国王立音楽大学など世界のトップレベルの音楽教育機関で、演奏家の才能を守り育てるために必須となっている心身教育メソッド「アレクサンダー・テクニーク」。無料メルマガですが、配信内容は豊富で出版されているあらゆる本より分かりやすく、役立ちます。

日本初の金管専門家でアレクサンダー・テクニーク教師&ホルン奏者、

バジル・クリッツァー が発信するメールマガジンです。

 

「管楽器&アレクサンダー・テクニーク」というテーマで、

 

・アレクサンダー・テクニークが管楽器演奏に具体的に応用

・私のアレクサンダー・テクニークと管楽器の応用を研究の歴史

・レッスンの内容やスケジュール案内

・ワークショップの割引ご招待

 

をメルマガで配信します。完全無料です。