2012年

6月

20日

「気持ち」も計算に入れてみる

楽器を演奏していたり、歌を歌ってたりするとき、熱心なひとほど自分がいまどんな状態かいやでも分かってしまいますよね。鍵盤楽器、打楽器や弦楽器を演奏するひとは手や腕、指。管楽器を演奏するひとや歌をするひとならば呼吸の具合や舌、唇、構えの決まり具合など。

 

そこで「腕の角度をキープしよう」とか「もっとたくさん息を吸おう」というように、身体の動きに関して意識したり注意したりします。これは技術的な取り組みであり、より思い通りに演奏できるようになっていくための過程です。

 

でも、身体が「理想の状態」じゃないときは実は「気持ち」も演奏や練習に向ききっていないのが、見落とされがちな事実です。さらに言えば、「気持ち」が演奏や練習に向かっていないからこそ、身体が演奏のために必要なことの言う事をちゃんと聞いてくれない、というのがより真実に近いでしょう。

 

しかし「気持ちの問題だ!」なんていう前近代的な根性論を無責任に押し付けるのがこの記事の目的ではもちろんありません。

 

実は「気持ち」も「身体」と同じように「意識する」や「注意する」の対象にできるのをご存知ですか?

 

腕や姿勢、呼吸など身体のことを程度は様々ながら何かしら意識したり、コントロールしながら実験や修正を重ねて理想の演奏に一歩一歩近づいて行くのが「練習」であり「上達」または「成長」なわけですが、同じ要領で「気持ち」もコントロールできるのです。

 

これは意外にも知られていません。どうしても、無理矢理に練習したがらない気持ちを押さえつけて練習しがちではありませんか?

 

楽器にしても歌にしても、最近は多くの人がウォーミングアップや脱力の重要性を認識しています。要は、無理矢理力づくでやっても効率が悪いし、技術的にも望ましくないやり方であると、みんな気付いているのです。

 

身体に対して無理矢理な接し方をしないように、より「きめ細かい」意識の仕方やコントロールの仕方を身体に関しては多くの人が自分なりに日々試していますが、同じ要領で「気持ち」にも接するとよいのです。

 

「腕の角度をこの調子でキープしよう」と思う事で、ボーイングの質を向上させる。

「ラクにたくさん息を吸おう」と思う事で、音の支えをしっかりキープする。

「座骨の上にちゃんと座ろう」と思う事で、演奏を安定させる。

 

そういうことをやっているのならば、「気持ち」にも同じ事ができます。

 

演奏や練習のとき、「音」のことを当然ですが考えていますよね。そして同時に「身体」のことも考えています。

 

私のお勧めは、それに「気持ち」もプラスすることです。

あたかも「気持ち」に話しかけるようなつもりで、

 

「気持ち」よ、このフレーズを演奏するために100%参加してね!頼んだよ!

 

という感じで意識してみましょう。

 

音。身体。気持ち。なのです。自分の気分や感情、ハートに触れるようなつもりで、本気で語りかけましょう。数回試してみると、必ず効果が現れます。不思議と身体がもっと思い通りに動き、もっと思い通りの音が出るようになってくるでしょう。

 

まずは、お試し有れ!

 

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